全身
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発熱をするということは、何かしらの要因があり、体内での炎症反応によって生じることが多いです。細菌感染、ウィルス感染、自己免疫疾患、がんなど色々な原因がありますが、体内で通常の健康状態に戻ろうと必死に体が戦った反応によって発熱を引き起こします。鼻、のど、気管支、肺などで戦っている場合は鼻水、のどの痛み、咳、痰といった症状がでます。胃や腸で戦っている場合は下痢、腹痛、嘔吐などの症状がでます。微熱が続くもののほかに症状がない方の中に、膠原病やがんがみつかることもあるので、放置しないことが重要です。心配になったらまずは一度ご相談ください。
当院では、院内の基礎疾患をお持ちの方と導線を分ける目的で、発熱の方は原則発熱外来を受診いただきます。その後、医師の判断で、院内での血液検査やレントゲン検査を追加する流れとなりますので、ご了承ください。検査項目については、地域の感染症の流行状況を考慮し、医師が判断します。発熱外来については、原則予約制ですので、WEBもしくは電話から予約をお願いします。
日本高血圧学会では上の血圧である収縮期血圧(心臓が収縮したときの血圧)が140mmHg以上、または下の血圧である拡張期血圧(拡張したときの血圧)が90mmHg以上を高血圧としています。そのまま高血圧の状態にしておくと脳や心臓の血管が動脈硬化を起こし、脳卒中や心臓病、腎臓病などの重大な病気を発症する危険性が高まります。日本人の高血圧の約8~9割が本態性高血圧(原因をひとつに定めることのできない高血圧)で、遺伝的素因(体質)や食塩の過剰摂取、肥満など様々な要因が組み合わさって発症します。中年以降にみられ、食生活を中心とした生活習慣の改善が予防・治療に非常に大切です。“健康診断で血圧が高い”と言われた方はまずは一度ご相談ください。当院受診された場合、実は自宅で測定したら高くなかったという方もおられますので、自宅血圧の測定をお願いし、生活習慣の改善を一緒に行います。それでもやはり血圧が高い場合には、内服薬で治療を行います。薬によっては副作用がでるものもありますので、漫然と薬を出し続けるのではなく、病状に応じて調整を行い、副作用のチェックも続けますので、安心してご相談ください。
脂質異常症とは血液中の「悪玉」と呼ばれるLDLコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が増えたり、「善玉」のHDLコレステロールが減ったりした状態のことをいいます。この状態を放置していると動脈硬化が起こり、ゆっくり進行し、脳梗塞や心筋梗塞といった動脈硬化性疾患を引き起こすリスクが高まります。
脂質異常症の発症には、過食、運動不足、肥満、喫煙、過度な飲酒、ストレスなどが関係しているといわれています。「内臓脂肪型肥満」ではLDLコレステロールや中性脂肪が多くなり、HDLコレステロールが少なくなりやすい傾向があります。また、遺伝性の「家族性高コレステロール血症」と呼ばれているものもあります。脂質異常症については、基礎疾患の有無で数値目標が異なりますので、基礎疾患をお持ちの方は細かな調整が必要になりますので、ご注意ください。当院では、内服薬に加えて、病状に応じて注射製剤での脂質異常症の治療に対応可能です。
寝ている間に一時的に呼吸が止まる疾患です。睡眠中、平均して1時間に5回以上起こり、それぞれ呼吸停止が10秒以上認められる場合には、この疾患の可能性があります。代表的な症状は“いびき”で、眠りが浅くなるため、日中に強い眠気や倦怠感を生じることがあります。放置すると、血管・心臓・脳に大きな負担がかかり、高血圧症や狭心症、心筋梗塞、脳卒中などを合併することもあります。できるだけ早く診断し、治療をはじめることが大切です。簡易検査・精密検査ともに自宅で検査可能であり、嗣明時無呼吸症状群と診断された後も当院でCPAP治療対応可能ですので、ご心配の方はまず一度ご相談ください。
甲状腺は首の真ん中あたりの喉仏の下にあり、神経・活動の調整をする役割を持ち、新陳代謝を活発にする甲状腺ホルモンを分泌する働きをしています。このような大切な役割があるため、甲状腺に何かしらの異常が起こると身体に様々な不調が現れます。甲状腺ホルモンが過剰な状態を甲状腺機能亢進症、必要量よりも低下した状態を甲状腺機能低下症といいます。甲状腺機能低下症による症状に、無気力、疲労感、むくみ、寒がり、体重増加、だるさ、動作緩慢、記憶力低下、便秘などがあります。軽度の甲状腺機能低下症では症状や所見に乏しいことも多く、単に体の不調がでていると放置せずに、まずは一度検査を行いましょう。適切な検査・診断を行うことで症状の改善に繋がります。甲状腺機能低下症の治療には、甲状腺ホルモンである合成T4製剤(チラーヂン®S)の服用による治療を行います。鉄剤などは甲状腺ホルモン製剤の吸収を阻害するので、内服間隔をあけることが必要です。
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