腹部
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胃の粘膜に炎症を起こす病気で、急激に発症します。激しい腹痛や胃の不快感、吐き気などの症状を生じ、重症の場合は吐血や血便がみられます。過度の飲酒や刺激の強い食べ物の摂取、ストレス、ピロリ菌感染、アレルギー、鎮痛薬・ステロイド・抗菌薬などの薬剤が原因と考えられています。
胃酸や消化酵素が、胃や十二指腸の壁を傷つけてしまうことで起こります。ピロリ菌感染が主な原因として知られていますが、薬剤やストレスなどでも発症します。症状としてはみぞおちや背中の痛み、お腹の張り、吐き気、胸やけなどが生じます。潰瘍が深くなると、吐血や血便がみられます。1970年頃に胃薬が開発され、手術は減少し、今では、胃や十二指腸が破れてしまわない限りは手術をすることは少なくなってきました。胃薬はさらに改良され、胃潰瘍と診断がつき、適切な治療を行うことができれば、外来での治療が可能なことが多いので、まずは一度ご相談ください。
胆のう炎の90%程度は胆のう結石が原因とされています。まず胆のうとは、肝臓で作られた胆汁を貯めておく保管庫で、この胆汁は脂肪やビタミンの吸収に関与しています。この胆のう内に結石ができる病気を胆のう結石といい、コレステロールが高い方、40歳代、女性、肥満傾向の方におおいとされています。胆のう結石はそこにあるだけでは症状はでませんが、保管庫の出口をふさぐ形になると痛みを発しますので、食後の痛みがある方は一度ご相談ください。繰り返す方は手術の対象となることがありますので、その場合は連携医療機関へご紹介します。また、胆のう結石が保管庫の出口をふさいだり、他の原因で胆のう自体が炎症を起こすと胆のう炎といわれ、緊急手術が必要となる場合もありますので、注意してください。
胃酸が食道に逆流し、食道の粘膜に炎症が生じる病気です。胃酸が増えすぎてしまったり、胃酸の逆流を防ぐ機能がうまく働かなかったりすることで起こります。呑酸や胸やけ、のどがヒリヒリしたりして不快感が続きます。喫煙、飲酒などの生活習慣や加齢、肥満、姿勢、食道裂孔ヘルニアなどが原因となります。症状から疑わしい場合には胃カメラ検査を受けていただき、胃薬を飲んでいただくことで多くの方が改善しますが、病態に応じて胃薬の他の薬剤の調整が必要となる場合もありますので、ご相談ください。
内視鏡で異常が認められないにも関わらず、胃もたれ、早期満腹感、みぞおちの痛みをはじめとする症状を呈する疾患です。症状としては胃痛の他、胃の焼ける感じ、胃もたれ、早期飽満感などが挙げられます。これらの症状が6カ月以上続く場合に、機能性ディスペプシアと診断されます。この病気を疑った場合には、まず、症状、服用中の薬、生活習慣、既往歴・家族歴などをお伺いした上で、胃カメラ検査を行い、診断します。治療は生活習慣の指導と胃酸の分泌を抑える薬、胃の正常な働きを促進する薬、漢方薬などを用いた薬物療法を行います。またピロリ菌検査で陽性であった場合には、除菌治療も必要になります。
内視鏡で異常が認められないにも関わらず、胃もたれ、早期満腹感、みぞおちの痛みをはじめとする症状を呈する疾患です。症状としては胃痛の他、胃の焼ける感じ、胃もたれ、早期飽満感などが挙げられます。これらの症状が6カ月以上続く場合に、機能性ディスペプシアと診断されます。この病気を疑った場合には、まず、症状、服用中の薬、生活習慣、既往歴・家族歴などをお伺いした上で、胃カメラ検査を行い、診断します。治療は生活習慣の指導と胃酸の分泌を抑える薬、胃の正常な働きを促進する薬、漢方薬などを用いた薬物療法を行います。またピロリ菌検査で陽性であった場合には、除菌治療も必要になります。
便秘は「本来体外に排出すべき糞便を充分量かつ快適に排出できない状況」と定義され、疫学調査では男性より女性に多く、特に50歳以下の方では女性比率が高く、男性・女性ともに年齢とともに増加し、70歳以上の方では性差はあまりないとされます。様々な原因があり、器質的(構造的な異常に基づくもの)と機能的(構造は保たれているがその機能に異常が生じているもの)に分類されます。薬局で便秘薬を購入して、内服している方もおられると思いますが、便秘に一様に一つの薬で効果がでるという訳ではなく、どのような原因があるかを探り、それにあった薬剤の調整が必要となります。特に過敏性腸症候群(IBS:irritable bowel syndrome)が隠れていることもあります。過敏性腸症候群とは、お腹の痛みや体の不調に伴って下痢や便秘などが数カ月以上続き、検査をしても異常が見られない場合に最も疑われるのが過敏性腸症候群です。明確な原因は不明ですが、ストレスなど心理的要因が関連していると考えられています。便秘の中でも、便が硬い場合や排便の際に長時間いきむ方は、おしりの症状につながる可能性もあるので、便秘でお悩みの方は、早めにご相談ください。生活習慣の指導や薬剤調整を含め、お悩みに寄り添い、適切な排便コントロールのお手伝いをさせていただきます。
ヘリコバクター・ピロリ菌感染による慢性胃炎を萎縮性胃炎とよびます。胃炎の範囲が広がると、胃がんのリスクとなる為、ピロリ菌を除菌することでこの胃がんリスクを下げることが期待できます。しかし、除菌後もがんの発生リスクが高いため、定期的な胃内視鏡検査が必要となります。
バリウム検査は、X線が透過しない薬を飲むことにより、バリウムが口の中から食道、胃、十二指腸へと流れていく様子を動画で見ることができる検査です。検査の性質上、組織を採取することはできません。その為、バリウム検査で「●●の疑い」とされた場合には、精密検査で胃カメラ検査を受けていただくこととなります。健康診断などで検査されることが多い為、食道がん・胃がんの疑いとされても、早期で発見されることも多いため、「●●の疑い」となった場合には早めに胃カメラ検査を受けましょう。当院では出来るだけ苦痛少なく胃カメラ検査を受けていただけるように様々な工夫をしておりますので、安心してご相談ください。
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