2025年3月15日

はじめに
内科担当の小林登です。
突然ですが、
・お腹がよわい。
・胃腸がよわい。
と言われている人、自分で思っている人はいませんか?
その症状、「過敏性腸症候群」かもしれません。
今回は、日本人の7人に1人の方が悩むと言われている過敏性腸症候群についてお話します。
過敏性腸症候群(IBS:irritable bowel syndrome)とは

大腸や小腸に潰瘍や腫瘍などの器質的異常がないにも関わらず、下痢や便秘などの便通異常と腹痛、腹部膨満感などの症状がでる病気です。
男性より女性に多く、年代別では思春期から壮年期までみられ、20~40歳代に好発します。
社会の複雑化、ストレスの増加に伴い、腹部症状で悩む人が多くおられます。
実は、過敏性腸症候群は過去には腸がよわいで片付けられていました。
近年注目度も上がり、診断に至る方も増えている印象です。
また、薬物治療で症状緩和も可能となっております。
過敏性腸症候群の症状

以下のような4つの型があり、それぞれ症状が異なります。
◯下痢型
◯便秘型
◯混合型
◯分類不能型
◯下痢型
急に便意をもよおす
激しい下痢症状
1日に何度もトイレに行く
水のような便、粘液のある便
◯便秘型
腹痛、腹部膨満感
繰り返す便秘
便が出にくい
水分のないコロコロとした便
◯混合型
便秘と下痢を繰り返す
ストレスを感じるとおなかの状態が不安定になる
◯分類不能型
上記3つに分類されない症状
おならが頻繁にでる、膨満感がある場合は「ガス型」と呼ばれることも。
いかがでしょうか?
ご自身で当てはまる症状はありませんでしょうか?
大事なのは、そのような型であるかを判断することはなく、症状を緩和し、生活の質を上げる事です。
しかし、生活に病状を把握しない事には、適切な対処法がお伝え出来ない為、当院ではくわしく症状を聞き取り、できるだけ、正確に病状を把握するべく努めています。
過敏性腸症候群の原因

原因としては身体的、精神的ストレスが大きく関与しています。
生まれつきの性格あるいは育った環境などにより病気のもとが形成され、腸が敏感になります。
そこに身体的、精神的ストレスが加わり、腸の機能異常が発生します。
腸が痙攣して過剰に収縮したり、ゆるむことができなくなり、運動の異常が生じます。
また、脳および腸の感覚が敏感となり、感覚の異常が発生します。運動の異常と感覚の異常から過敏性症候群の症状がでると考えられています。
過敏性腸症候群の治療

過敏性腸症候群の治療では、生活習慣の改善が大切です。
食事療法を中心に生活週間の改善が必要です。
また、必要に応じて薬物療法を行います。
◯生活習慣の改善
規則正しい生活と十分な睡眠、適度な運動が推奨されます。
また、ストレスの原因をなるべく避けて、ストレスを抱え込まない生活を送りましょう。
1日3食、規則正しくバランスのよい食事を心がけましょう。
暴飲暴食、寝る前の食事、油っぽい食べ物、アルコールや香辛料、炭酸飲料、コーヒーなど刺激の強い食べ物も控えめに。
十分な水分摂取も大切です。
◯薬物療法
・下痢型
・便秘型
・混合型
・分類不能型
プロバイオティクスを中心に、上記の症状による分類型によって、治療方法が異なります。
下痢型には、ポリカルボフィルカルシウムや抗コリン薬、止痢薬を処方します。
便秘型に対しては、酸化マグネシウムや粘膜上皮機能変容薬を処方します。
混合型については、下痢型・便秘型の処方を組み合わせて対応します。
また、上記の処方に加えて、症状により漢方薬を追加する場合があります。
さいごに

過敏性腸症候群についてお話しました。
・下痢、便秘でお困りの方
・お腹の張り
・ストレスがかかるとトイレに行きたくなる
など様々な症状の方が当院へ受診されます。
大した事ないから放っておこうと思われる方もいるかと思います。
しかし、ちょっとした事で、悩みの種がひとつ減るかもしれません。
私がここみふねやまクリニックで診療を開始して、1年弱ですが、
当院はお腹の症状で悩むお子さん、学生さん、働き盛りの方、シニアの方、超高齢の方と幅広い年齢の方に受診頂いています。
ご年齢に関わらず、長年悩んでいる症状を一度当院へご相談ください。
・生活習慣の改善のお手伝い
・薬物加療
についておひとりおひとりに適した治療をご提案します。