2024年12月09日
皆さん、初めまして。皮膚科を担当する副院長小林佑佳です。
私は皮膚全般の悩みについて、少しでも役立つ情報を皆様へお届けできればと思っています。
早速ですが、この時期、お肌の乾燥で悩まれる方も多くいらっしゃると思います。
こんな時期だからこそ、スキンケア方法を見直してみませんか?
石鹸の泡立て方のポイント
【洗面器を用いた固形石鹼の泡立て方】
水の量は、石鹸の大きさの半分の量が目安です。泡立てネットを使って、ネットを回しながら、空気を入れながら、60秒程泡立てます。洗面器1杯分で体を洗う十分な泡となります。
【洗面器を用いた液体石鹼の泡立て方】
液体石鹼2プッシュに2~3倍量の水を入れます。こちらも泡立てネットを使って、空気を入れるように30秒程、泡立てましょう。
いずれも、角が立つくらい、逆さにしても泡が落ちないくらいが目安になります。時間が経っても、しっかり泡が残るように、水の量を調整してください。
【ビニール袋を用いた泡立て方】
また、ビニール袋を用いて、液体石鹼2プッシュに、2~3倍量の水を入れ、はじめに空気を入れて10秒程しっかり振ります。泡立ってきたタイミングで空気を抜いて、もう一度しっかり振ります。
再度振ることで、きめ細やかな泡ができます(お子さんと一緒にすると喜ばれます)。
洗い方の注意点
いくら肌にやさしいボディソープや石けんを使っていても、間違った洗い方をしていると、肌にダメージを与える原因となります。
洗う際には、角が立ち、逆さにしても落ちないくらい泡立てた泡をクッションにして、優しく洗いましょう。
「ゴシゴシとこすらないと、汚れが落ちないような気がして心配」と感じる方もいるかもしれませんが、過度な摩擦は肌に強い刺激を与えてしまいます。
こうした刺激は肌の乾燥やかゆみを引き起こす原因となるため、できるだけ素手で、皮膚のシワにそって洗います。首、肘、膝などは、シワを伸ばして洗うと良いでしょう。
保湿剤について
処方箋で出す保湿剤には「ヒルドイド®(成分:ヘパリン類似物質)」というお薬があります。
・軟膏
・クリーム
・ローション
・泡状スプレー
などの様々なタイプがあります。
成分(ヘパリン類似物質)は一緒ですが、基剤(有効成分を溶かす土台になっているもの)の種類が異なるため、性状や使用感に違いがあります。
当クリニックでは、受診の際に、1つ1つ特徴を説明し、実際に触ってみて選んでいただけるようにしております。
べたつき具合は好みもありますし、季節に合わせて使い分ける方いますので、ぜひ外来でご相談ください。
保湿剤の量・塗り方
体を洗った後、保湿剤をしっかり塗りましょう。
保湿剤の量ですが、1FTU(フィンガーティップユニット)という言葉があります。
チューブタイプの軟膏やクリームを、成人の人差し指の指先から1つ目の関節まで出した量を言い、約0.5gに相当します。1FTU(約0.5g)で成人の手のひら約2枚分に塗れます。
ローションであれば、1円玉大が約0.5gに相当します。
フォームも容器のキャップ大の大きさの出した量が約1gに相当し、約1gで成人の手のひら約4枚分に塗れます。
塗る部位に保湿剤を点在させて、強くこすらないように、手のひら全体でのせるようなイメージで塗り広げましょう。
1FTUを言っても、チューブを押す強さや速さでなかなか難しいとのお話も聞きます。
そのため、保湿剤を塗り終えた後、皮膚がテカっとする、またはティッシュがつく程度を目安にしてください。
DRX®ADパーフェクトバリア®について
当クリニックには、DRX®ADパーフェクトバリア®という保湿剤を取り扱っております。
*サンプルのご準備もあります。
グリセリンで潤いを与え、ナノ粒子化ワセリンが、肌の潤いをしっかり閉じ込め、保護・保湿の量効果で乾燥による肌荒れを防ぎます。
潤うのにべたつかない、サラサラの使用感も特徴です。受付で購入できますので、気軽に保湿剤を使用したい方、ヘパリン類似物質が合わない方はぜひご相談ください。
価格は価格表をご参照ください。