2024年12月03日
毎年冬になると、予防接種や流行について、ニュースでみることが多い「インフルエンザ」ですが、そもそも何なのでしょうか?
インフルエンザとは
インフルエンザは、インフルエンザウイルスを病原とする気道感染によって起こる病気です。
では、風邪とどう違うのでしょうか?
風邪は様々なウイルスによって起こりますが、普通の風邪の多くは、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳等の症状が中心で、全身症状はあまり見られません。
発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。
一方で、インフルエンザは、高齢者や小児、慢性疾患などの基礎疾患を持つ方に重症化して肺炎を起こすことがあります。
また、小児ではインフルエンザ脳症をおこし、意識障害をおこすことがあります。その為、インフルエンザは一般的な風邪とは別で考えるべき、重篤化の可能性のある疾患と考えましょう。
インフルエンザの流行する時期
日本でのインフルエンザの発生は、11月下旬から12月上旬頃に始まり、翌年の1月から3月頃に患者数が増加し、4~5月にかけて減少していくパターンを示すことが多いです。
しかし夏季に患者が発生することもあり、流行の程度とピークの時期はその年によって異なります。
ちなみに、2023年度は、国内で16か月にわたって流行が続き、報告数は前シーズンの約4.2倍に達しました。世界的にも、陽性報告数は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)以前を上回りました。
今シーズンは、マスク着用が個人判断となったことやワクチン接種率の低下などの影響で、インフルエンザ感染のリスクが高まると予測されています。
インフルエンザの症状
1~4日の潜伏期(病原体に感染してから症状が現れるまでの期間)の後、発熱、筋肉痛、頭痛、倦怠感、咳、くしゃみ、鼻炎などがおこります。
高齢者や小児、慢性疾患を持つ患者は重症化して肺炎を起こすことがあります。また、小児では急性脳症に至り、意識障害をおこすことがあります。
インフルエンザはどうやってうつる?
感染している方の咳やくしゃみによって飛び散った飛沫を直接吸いこんだり、飛沫で汚染されたものを触った手でものを食べたり目をこすったりするとうつります。
インフルエンザの予防方法
インフルエンザを予防する有効な方法としては、以下が挙げられます。
1) 流行前のワクチン接種
インフルエンザワクチンは、感染後に発症する可能性を低減させる効果と、発症した場合の重症化防止に有効と報告されております。
2) 外出後の手洗い等
流水・石鹸による手洗いは手指など体についたインフルエンザウイルスを物理的に除去する有効な方法です。
インフルエンザに限らず接触や飛沫感染などを感染経路とする感染症の対策の基本です。インフルエンザウイルスにはアルコール製剤による手指衛生も効果があります。
3) 適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。
特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。
4) 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
体の抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。
5) 人混みや繁華街への外出を控える
インフルエンザが流行してきたら、特に御高齢の方や基礎疾患のある方、妊婦、体調の悪い方、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。
インフルエンザワクチンの接種時期・回数は?
インフルエンザの流行期に免疫力をつけておくように時期を考える必要があります。
インフルエンザワクチンの場合、接種した後、予防に必要な抗体産生が得られるまでには約2週かかるとされており、そのため、11月~12月中旬までにワクチン接種を済ませておくことが望ましいとされています。
ただし、いろいろな事情で接種が遅くなる方もいるかと思いますが、当院では遅くとも12月末~1月初めまでに接種を済ませておくことをおすすめしています。
また、ワクチン接種をしてからの抗体の効果持続期間は約4ヶ月間あるとされており、11月初旬に接種しても、流行期を乗り越えられますので、ご安心ください。
また、接種回数は、6か月~12才までは2回接種が原則で、13才以上は1回接種となります。
2回接種の場合、1~4週間あけて接種します。(インフルエンザが流行し始めた場合は短い間隔で接種してもよいでしょう。)
当院でのインフルエンザワクチンの接種について
*価格:2,800円(税込み)
*3歳以上を対象
*予約なしでも接種可能。
*インボイス対応
例年は電話での完全予約制でしたが、今年より直接来院での接種に加え、予約方法をWEB予約に変更しています。
*直接来院していただいても接種は可能ですが、混雑緩和の為にWEB予約をお願いいたします。(WEB予約の方を優先します。)
直接来院の方は、待ち時間が比較的少ない①10:30~11:30、②14:00~15:00の来院をご検討ください。