2026年2月23日

はじめに
皮膚科担当の小林佑佳です。
「冬になると、手や足が赤くなってかゆい、痛い。赤紫色になってきた。」
そんな「しもやけ」に悩む方はとても多いと思います。
実はしもやけは、一番寒い真冬よりも、冬の始めや寒さがゆるむ初春に多いことをご存知でしょうか
今回は、しもやけについて
・どんな症状が出るのか?
・なぜ起こるのか?
・クリニックではどんな治療をするのか?
・ご自宅でできる対策
を分かりやすく説明します。
しもやけってどんな症状?

しもやけは、正式には「凍瘡(とうそう)」と呼ばれます。
主に、手・足の指などの四肢の末端、次に、耳や頬などが好発部位となります。
よくある症状は
- 赤くなる、紫っぽくなる
- かゆみ
- じんじん・チクチクする痛み
- 赤く、腫れあがる
- 急に温まるとかゆみが増してしまう
ひどくなると、水ぶくれができてしまったり、潰瘍を形成したりすることもあります。
どうしてしもやけになるの?
しもやけの原因は、繰り返す寒さによる小さな血管の炎症です。
寒い場所にいると、体は熱を逃がさないように血管をギュッと縮めます。
そのあと、急に温まると血管が広がります。
この「血管が縮む → 広がる」をくり返すことで、血管がうっ血し、炎症をきたします。
そのため
- 朝晩と昼の気温差が大きい
- 冬の始め・寒さがゆるむ初春
に特に起こりやすいです。
冬期間に気温が4~5度で一日の気温の差が10度以上になると、しもやけを起こしやすくなると言われています。
どんな人がしもやけになりやすい?
しもやけは、次のような人に起こりやすいと言われています。
- 子どもや女性
- きつい靴や手袋を使っている人
- 長時間、寒い場所にいる人
- 汗などで手足が湿ったままになりやすい人
これらの条件が重なると、手足の血の流れが悪くなり、しもやけが起こりやすくなります。
また、しもやけになりやすい人となりにくい人がいることが知られています。
これは、血流の障害の程度や、元に戻る力に個人差があるためと考えられています。
現在のところ、はっきりとした仕組みは分かっていませんが、
遺伝的な体質の影響も関係している可能性があるとされています。
クリニックではどんな治療をするの?

皮膚科を受診すると、症状に合わせて治療を行います。
① 塗り薬
- 血流を良くするビタミンEの塗り薬
- 炎症やかゆみを抑えるステロイドの塗り薬
かゆみ、赤みがある部位にはステロイドの塗り薬で炎症を抑えて、局所の保湿も含め、血流を良くする塗り薬でマッサージを行いましょう。
② 飲み薬
症状が強い場合は
- 血の流れを良くするビタミンEの飲み薬
も有効です。塗り薬だけでは良くならない、毎年繰り返す方はご相談ください。
③ いつ受診した方がいい?
- かゆみや痛みが強い
- 水ぶくれやただれがある
このような場合は、早めにご相談ください。
クリニックで処方される内服薬って?~ユベラ錠(ビタミンE)~

しもやけの症状が強い場合や、毎年くり返す場合には、飲み薬が処方されることがあります。
その代表的なお薬が、ユベラ錠です。
ユベラ錠は、一般名はトコフェロール酢酸エステル製剤で、ビタミンEを成分としたお薬です。
ビタミンEには、血の流れを良くする働きがあり、しもやけ(凍瘡)や四肢冷感などの症状となる末梢循環障害に効果があります。
自宅でできるしもやけ対策
治療と同じくらい大切なのが、日常生活での予防・対策が大切です。
① 冷やさない・急に温めない
- 手袋・靴下でしっかり防寒
- 靴も冬使用に変えましょう
- いきなり熱いお湯につけない。急に温まるとかゆみが増すことがあります。
(ぬるめのお湯から少しずつ)
② 濡れたらすぐ乾かす
- 汗や雪で濡れたら、早めに着替える
③ 血流を良くする習慣
- 軽い運動
- 指や足のマッサージ
④皮膚を守る
- ひび割れ予防に保湿
- かゆくてもかかない
さいごに

しもやけは、命に関わる病気ではありません。
しかし、かゆみや痛みで日常生活に支障をきたすことがあります。
「毎年なるから仕方ない」と我慢せず、
・早めの対策
・症状が出たときは早めの皮膚科受診
を心がけてください。